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君の傘 僕の傘 踊る雨の中

さっきから懐メロ特集でしょうか、タイトルが。

子Lたん描いたら大人もムラムラ描きたくなったので…。
灰色の空の悲しい雨じゃなくって、雲の切れ間から青空が覗くような雨のイメージで。
雨の日もいいものですよ。
傘を叩く雨音、雨の匂い、水溜り、雨上がりの虹、上がった後の空気…。

でも湿気で髪がうねります(そう…1巻のあの人のように…)

IMG_000014.jpg


これまた、変な妄想文がついてます。が。
くんが登場します。
長い上に全体的に訳がわからない仕上がりに。
あんまり絵のイメージとかけ離れてるかも?
酔いが覚めたらどうにもならず。
でも、せっかく書いたのでアップしてみます…。
というわけで、続きを読むところに隠しました。本当の本当にお時間と心に余裕のある方に見ていただけたら喜び咽び泣きまする。




大講義室を出ると、外は土砂降りの雨だった。

「降られましたね」
「ああ…、夕立だなこれは」

窓の無い講義室に入る前、空はたち込める雨雲で真っ暗だった。それがとうとう崩れた、という訳だ。
僕達と同じように、次々と吐き出されてくる学生たちは、口々に雨を嘆いている。朝は晴れていたのだ。傘を持っていない者は少なくないだろう。たとえ、天気予報で「一時、雨」と予報されていたとしても。
僕と流河は、人の波から少し離れて、雨に煙る景色を見ている。
今日は珍しく流河が大学に来ていた。
昼前に出会ったので、昼食を一緒に取って、午後の今の講義を一緒に受けた。
わざわざ出てきたのだから何も企んでないはずがないと構えていたのだが、予想に反して、流河の話す事は、学食のケーキの感想や講義の内容の軽薄さについてだけだった。
流河は特に何も聞かず、それなら僕もと思い、何も探らないまま妙に穏やかな午後は過ぎていた。

「困りました」

ぽつりと呟かれた言葉に、僕は驚いて隣の流河の方を見た。

「どうして」
「傘がありません」

呆れた。相変わらず、とぼけたことを言う男だ。まさか、屋根の下から車に乗るまでの僅かな距離にも傘がいるとでも言うつもりか?

「…この校舎の前まで車で来て貰えば?」
「いえ…そういうことではなく…、今日は迎えが来ないんです」
「え?そんなことあるのか?ていうか、いいのかそれ?」
「いいというか、私はあまりよくありません…が、そういうこともたまにはあります…。というわけで、夜神くん」

急に名前を呼ばれたので、僕はまじまじと流河の洞穴のような目を見てしまった。
ひどい猫背の流河。その目は、僕より少し下から上目遣いに向けられる。
伺うようなその目が、僕は実は嫌いではない。ほんの僅かだが、子供じみた支配欲が満たされる気がするからだ。
だけど、いくら覗いたってその目から考えを読み取る事は出来た試しが無い。
だから、その口から飛び出す言葉に虚を突かれることになってしまうのだが…。

「一緒に帰りませんか?」

ほら、また、とんでもないこと言い出すだろコイツは…。



雨脚は随分弱まってきたものの、傘無しで歩くのはさすがに無茶だった。流河の分の傘を調達しなければならない。

「夜神くんの傘は?」
「僕は折り畳みを持ってるから」
「折り畳みですか…ちょっと小さいですねさすがに」
「…例え普通の傘を持ってたとしても、一緒には入らないからな」

僕と流河が、肩を寄せ合って小さい傘に入ってるなんて、想像するだけで身震いする光景だ。
屋根のある場所を移動して、生協に辿り着いた。学生が結構いる。
売場を探すと、ビニール傘と作りのチープな折り畳み傘が同じような値段で売られていた。流河は指を銜えてそれらを吟味している。

「これにします」
「…本気か、流河…」
「ええ。どうしてです?」
「いや、別に…」

流河が手にしたのは、おもちゃみたいな赤い折り畳み傘だった。
僕らを知ってる女子学生がクスクス笑っていたが、そんなこと流河が気にするわけもなく…。
持ち手を伸ばしたり引っ込めたりして遊ぶ流河の後を歩きながら、こんな傘を差した男と並ぶ男はどう見えるんだろう…、と僕は早くも不安に思っていた。



学校を出た途端、流河はホテルとは全く違う方へと歩き出した。
僕が注意すると、公園を通って行きましょう、と言う。どこまで読めない奴なんだろう。それに勝手だ。僕を巻き添えにしておいて。
そんな時間があるのかと、とりあえず抵抗してみた。
流河はくるっと振り返り、ほんの少しだけ笑って見せた。
「だったらこんなところに来ていません」
腹の立つ事に、そういう考えだけはちゃんと読めるのだ。
大分明るくなった空の下、怪しい持ち方をした赤い傘を掲げて、流河がユラユラと歩く。
雨の日の歩き方を知らないらしく、しょっちゅう水溜りを跳ねさせている。いつもの踵を履き潰したスニーカーも、裾を引きずるジーパンも、あっという間にずぶ濡れだ。
不快らしく、公園に辿り着くころに頻繁に足元を気にしだした。
ずっと見ているとおかしくってたまらない。

「…何がおかしいんですか?」
「だって…、あんなに堂々と歩けばずぶ濡れにもなるよ。ましてやその格好じゃね」
「こんなに浸食されるとは思いませんでした。靴の中がぐちょぐちょです」
「ははっ、じゃあ次からは長靴履いてこないとね」

そんなの蒸れるじゃないですか、と言って、流河はまた歩き出す。
雨の遊歩道には誰もいない。花壇の花も、みんな下を向いてしまっている。なのに、少しずつ雨が弱まって、薄くなった雲の向こうから夕暮れの陽が差し込むその場所は美しかった。
雨粒は時折キラリと光った。雲のほとんど無くなった向こうの空に、短い虹の橋が架かった。
その景色の中を、赤い傘と流河が泳いでいく。不思議だった。
僕の服は湿気を吸って重たいのに、流河の白いシャツは柔らかそうで軽そうだった。そんなはずはないのに。靴の中はぐちょぐちょなのに。
雨の中を歩く、流河はまるで海の中の魚のように、自由に気持ち良さそうに泳いでいた。
そしてそれを見ていると、僕も魚となって、流河と一緒に泳いでいるかのような錯覚を覚えるのだ。

「雨の中を歩くのは何年かぶりです」

ああ、やっぱり、どんでもないことを言うよ、お前は。

「気持ちがいいですね」

僕もだよ、流河。
僕の靴もさすがに濡れてきたけど、ホテルからどんどん離れて行ってるけど、そんなことは気にすべきこどじゃないんだ。
『L』と『キラ』という立場でさえも、今のこの気分を壊す事はできない。
いや…今だけだ。きっと、雨が止めば、いつもの僕達に戻れるだろう。
今だけでいい。
今だけがいい。

赤い傘がくるくると回る。
夕日が二匹の魚を照らす。
雨は…

「もう、あがりますね」

傘を傾けて空を仰ぐと、そう言って僕を振り返り、流河は珍しくにこりと笑ったのだった。




おわり。
…疲れました。

| 妄想文・SS | 22:54 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

わwwwなんか、ほわってかんじのステキな絵ですねww
雨が降った後の虹を見ると幸せなかんじになってちょっと感動です。

| あみ | 2007/06/22 17:57 | URL |

あみさん、コメントありがとうございます!
ジトジトの雨って嫌ですけど、お天気雨とかだと綺麗で心が洗われますよね。マイナスイオンも出てるし♪そんなイメージです。
ステキですか!嬉しいです!
虹が出るともっとステキですよね。Lも虹を見て嬉しく思ったりするかな…?

| 夜崎 | 2007/06/23 21:20 | URL | ≫ EDIT

 こんばんは。読ませていただきました。月が鬼畜でなかったので安心しました。まちゅLは異様なまでに色っぽいですが、本誌Lは男っぽくて天然で、溺愛!溺愛!しちゃいます。あなたがここにいてほしいって思います。ちょうど雨が降っているので、Lへの慕情の涙は雨といっしょに流しますね。夜崎さん、すてきなお話を読ませてくださってありがとうございます。ちなみに今日、うちは類とLがせめぎあってラブラブです(笑)

| 樹 | 2007/06/23 22:14 | URL |

ふおおお!樹さん!こ、こ、コメントありがとうございます~!読んでもらえたなんて、読んでもらえたなんて!ああ穴があったら飛び込んで隠れたい…!(しっかり)
すてきだなんて、光栄です。それに月くんにまでコメントを…嬉しい…。白月くんが好きなんです。いなくなった時は泣きました…。
そう…溺愛するあまり、他人が聞いたら呆れるくらいの妄想ばかりしてしまいます。Lたんはみんなに愛されてるの!とか、Lたんは妖精(妖怪)なの!とか。
そして本当に本当に、Lにここにいてほしいって思います。思いますよねっ。あなたの後姿だけでもいいから、この目で確認したいのです。
本日は一日中大雨で、私の気持ちを代弁してるようです(泣)流しても流しても溢れ…。

きゃ~!類Lすごいラブ度でしたッ!あ、後でコメしにいきますッ!

| 夜崎 | 2007/06/24 21:44 | URL | ≫ EDIT

これも素敵です!(↓の子Lに最高に参っちゃってますけど・・)

月がキラにさえならなければね・・それでは出会えなかったのか・・悲しい関係ですよね。

でも、夜崎さんが二人ともに優しい眼差しを注いで書かれているので、とても美しいです。
素敵なシーンをありがとうございます。

| hanaka | 2007/06/24 23:50 | URL | ≫ EDIT

わぁい!hanakaさん、こっちもありがとうございますっ!嬉しい~♪やっぱり優しい感じ~♪(参っちゃってますね~、クラクラですねっ。ウフフ)

そう…、遡っていけば「出会わなければよかった」と思ってしまいがちな関係の二人…。キラとなったが故の出会いと別れ…悲しい関係です…。特に私たちにとっては、そう。
でも、それじゃあまりにも寂しいじゃないですか。それに、Lの気持ちはLにしか分かりませんものね。
だから、私が作るお話の中ではせめて、楽しかったり嬉しかったりした(かもしれない)思い出を書いてあげたいのです。L、あなたにもこんな風に優しい思い出があったでしょ?って…。ちゃんとできてるかは別ですけどね(笑)
こちらも楽しんでいただけて嬉しいです!

| 夜崎 | 2007/06/25 22:36 | URL | ≫ EDIT















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