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迷作劇場~美女と野獣~中編

本日は迷作劇場「美女と野獣」の中編をお届けいたします。

いよいよBストも登場してたん大ピンチ?!一体どうなってしまうのか~?!パラレル好きでごめんなさいよ!
え~と、ご存知の方は既にご存知かと思いますが、私は今かなりビヨンド=バースデーくんが好き☆でふ。この迷作劇場はそんな「Bラブ☆」の気持ちを少しでも発散させるためでもありますので、その辺踏まえて頂いて続きをお読み頂けると嬉しいです♪

○キャスティング○
ベル→エル
ビースト→B(ビヨンド・バースデー)
ベルの父ちゃん→ワタリ
ガストン→ライト
時計ちゃん→メロ
ポットちゃん→ニア
蝋燭ちゃん→マット
※LとBばっかりです。
※話の展開上、一部本編と異なる部分があります。
※ほんのりBL風味(二重の意味で)があります。
※苦情は受け付けませんよ…



それでは続きを読むところからどうぞ…。


(野獣…?!)

エルの脳裏に瞬時にこの城にまつわる噂が蘇りました。しかし、闇の中に浮かぶ自分の上に圧し掛かった者はどう見ても人間の姿かたちをしていましたので、エルはすぐに持ち前の冷静さを取り戻しました。
大きな目で、ひた、と相手を見据え、未だに高笑いを続けるその人間に向かって

エル「どいてください」

ビヨンド「?!」

エルの上に跨った男…ビヨンドは、それを聞いてピタリと笑うのを止めました。驚いたのです。
この国の民であるなら城の噂を知らないはずはないし、第一こんなふうにいきなり襲われて怖がらない人間がいるだなんて…、この城でずっとずっと一人で暮らしてきたビヨンドには思いもよらないことでした。

エル「聞こえませんでしたか?どいてくださいと言ったんです。こんな歓迎の仕方は慣れていませんので…」
ビヨンド「…なんで」
エル「…普通は、誰しも慣れていないと思いますが?」
ビヨンド「違う。なんでどかなきゃならない?」

IMG_000238.jpg

エルは、まじまじと目の前の男を観察しました。声の雰囲気や、薄暗がりでもわかる体格・顔つきで自分と変わらない年齢だとわかりました。圧し掛かる体もそんなに重くはありません。しかし、どうにも思考回路が吹っ飛んでいるようでした。

エル(この歓迎ぶり…そしてこの会話。赤い目だけが異様に輝いている……、危険な男だ。もしかして「野獣」の噂はこのことではないのか?)

エルの頭に警告音が鳴り響きました。エルは世界一と謳われるその素晴らしい頭脳をフル回転させ、ワタリを連れて無事にこの城を脱出するためのあらゆる手だてを模索し始めたのです。
まずは身動きが取れないことには話になりません。

エル「…私はどいてほしいんです。ですが、あなたもどいた方がいいんじゃないでしょうか」
ビヨンド「どきたくなったら…どく」
エル「私が凶器を隠し持ってるかもしれないのに?」

途端に、エルの上でニヤニヤと笑っていたビヨンドが、険しい顔つきで飛び退ります。その姿は、本能で危険を察知する野生の獣そのものでした。
距離を取って睨みつけるビヨンドを刺激しないように、エルはゆっくりと立ち上がりました。それから、両手を持ち上げて顔の前でヒラヒラと振ってみせました。怪訝な顔をするビヨンド。

エル「嘘ですよ。凶器なんか持ってません」
ビヨンド「!」

この時、ビヨンドはまんまとエルに騙されたわけですが、どういうわけかちっとも悔しくはありませんでした。それよりも、あれだけのことをされたのに自分のことをちっとも怖がらないエルに、とても興味を持ち始めたのです。

ビヨンド(……変な女……今までこの城に来たどの人間とも似てない)

エル「あなたに危害は加えません。私は、ワタリという老紳士を探してこの城に迷い込んだのです。下の子供たちにこの部屋にいると教えられたのですが…」

なるほど、あのジジイの身内か、とビヨンドは納得しました。しかし、今ワタリとエルを会わせてしまったら、エルはすぐにこの城を出て行ってしまうでしょう。そうなると、自分の望みはもう一生叶うことはないかもしれない…。
ビヨンドは何も好きでこの寂しい城にひとりでいるわけではありませんでした。
ビヨンドの吹っ飛んだ凶暴な性格は生まれついてのことで、子供の頃から何一つ大切だと思えるものを持ちませんでした。その結果、彼の周囲からいつしか人はいなくなり、ついにはある魔女によって戒めの魔法を掛けられてしまったのです。

『この薔薇の花が全て散ってしまうまでに、本当に大切だと思える者を見つけられなければ、お前は永遠にこの城から出られない』

永遠、という言葉は、たとえ残忍であっても無邪気な心のままのビヨンドを不安にさせました。
こうして、その日からビヨンドは日に日に萎れていく薔薇の花を見つめながら、滅多に来ない自分以外の人間を待ち続けるようになりました。

ビヨンド(今までここに来た人間はどれもすぐ壊れるガラクタばっかりだったけど…、こいつは骨がありそうだな)

帰す訳にはいかない。
ビヨンドの顔が激しく歪み狂気の笑顔になると、さすがのエルもぞっと身を震わせました。

ビヨンド「…はは…いいよ、返してやるよ、あのジイさん。その代わり、お前はここにいろ。ここに、ずっと、ずーっと!要らなくなるまで永遠にここからは出してやらない!きゃはははっ、きゃはははははははは!!」



ワタリと別れの言葉を交わすことも許されず、すぐさま城の一室に閉じ込められたエルは、事情を知らずによろよろと城を去っていく父の後姿を窓からずっと眺めていました。家に帰ったワタリはきっと必死で戻らない娘を探すでしょう。その姿を思うと、エルの大きな目にみるみる透明な涙が溢れてくるのでした。

ビヨンド「エルー!」

ノックもせずに部屋に入ってきたビヨンドに、エルは慌てて背を向けて涙を拭いました。

ビヨンド「あれ?泣いてる?なんで?」
エル「…なぜと、聞きますか…?!」
ビヨンド「あ…聞かない方がいいの?」
エル「っ、そういうことじゃありません!」

肩を震わせて声を荒げるエルに、しかしビヨンドは首を傾げるばかりでした。ビヨンドには、エルが感じている「父親と引き裂かれる娘の悲しみ」がまったく理解できないのですから、気持ちが噛み合わないのは当然のことでした。
でも、頑なに背中を向けて悲しみに耐えるエルの姿を見ていると、ビヨンドは何となくエルを元気付けてあげたくなったのです。

ビヨンド「なんでかな?」
ニア「なんでかな?じゃありませんよ。チャンスです」

エルの部屋を引き上げ、一階の広間でビヨンドは着ぐるみの子供たちと話し込んでいます。

メロ「ったく、これだからビヨンドはよー。なんもわかってねぇガキで嫌になるよな!」
ビヨンド「分解して燃やすぞこの時計」
マット「落ち着けよ。いいか…、女が泣いてる時は口説き落とすチャンスなんだ。ここで優しい言葉のひとつもかけてみろ?エルはたちまちお前のことを好きになって…」
ニア「そして、あなたのことを大切に思うようになってくれますよ」
マット「大切に思ってくれる人を大切にしろと、あの魔女に言われたんだろう?」

畳み掛けるような子供たちの言葉に、ビヨンドはわかったようなわからないような顔で頷きました。

ビヨンド「どうしたらいい?」
ニア「そうですね…。まずは、傷つけたお詫びに晩餐に招待するのはどうでしょう?……」

メロ「…おい、マット。あんなんで上手くいくと思うか?だって、いくら優しくされたって元はと言えば全部あいつのせいじゃねぇか…」
マット「シッ。結果はどうあれ、まずはやり方から教えていかなきゃ…、ビヨンドはいつまでたっても子供のまんまだぜ?」

こっそり子供たちに何と言われているのかは知らず、ビヨンドは真剣に今夜の段取りを頭に入れていくのでした。



エル「嫌です、いきません!」

ビヨンドがたどたどしく紡いだ誘いの言葉を、エルはにべもなく撥ねつけました。カッとしたビヨンドがどんなにエルの腕を引っ張っても捻りあげても、エルは涙ひとつ見せずにただビヨンドを睨みつけるばかりでした。
エルの細い体を乱暴に床に突き飛ばして、ビヨンドは鬼の形相で荒々しく部屋を出ていきました。作戦は失敗に終わりました…。

エル「………ふっ……うぅ……」

痛みに耐えながらようやく起き上がったエルは、その部屋のドアが僅かに開いているのに気付きました。



ビヨンド「あの女もガラクタだこっちがせっかく優しくしてやってるのになんだあの態度はふざけるな!」

ビヨンドは、ものすごい勢いで歩きながら、目に付く調度品を手当たり次第壊したり薙ぎ倒したりして自室へと戻りました。廊下の隅で、着ぐるみの子供たちが恐々その様子を見ていましたが、とても声をかける気にはなれないようでした。
自室でもビヨンドはあらゆるものを壊して壊して壊しました。窓際には、特別なガラスケースに収められた魔法の薔薇が安置されていました。ビヨンドは、憎しみを込めてその薔薇を睨みつけます。
こんな薔薇さえなければ、こんな思いをしなくて済んだのに。
こんな、こんな痛い思いを…!
ビヨンドがまさにそのケースを叩き割ろうとした時、城の外で鋭く短い悲鳴があがりました。

ビヨンド「エル…?!」

何故、エルが外に…?ビヨンドは不審に思いながらも、窓から外に出て城の屋根伝いに悲鳴が聞こえた方へ向かいました。するとそこには…、城の庭の中にまで入ってきた狼数頭に囲まれ、大木に背を預けて震えているエルの姿があるではありませんか!ビヨンドが部屋の鍵を閉め忘れたので、エルは逃げ出そうとしたのです。

ビヨンド「は…きゃははっ、知らないよー?出て行くなって言ったのに、勝手に出て行ったのはあっちの方だ。あんなやつ、さっさと食われ………」

しかし、ビヨンドはそれ以上言葉を紡げませんでした。窓に縋り付いて、ポロポロと綺麗な涙を流していたエルを思い出すと、ビヨンドの胸に再び暖かい気持ちが広がってきたのです。
そしてとうとう狼がエルに飛び掛ったその時、屋根から飛び降りたビヨンドはエルを守るように間に着地し、次々と襲い掛かる狼を蹴飛ばし、投げ飛ばし、ねじ伏せたのでした。



エル「…………」

狼を全て追い払ったビヨンドは、傷だらけでした。いくら凶暴とはいえ、生身の人間が野生の狼を相手にするなんて、普通では有り得ないことです。
地面に蹲り痛みに耐えるビヨンドを、エルは呆然と見ていました。ビヨンドが命を救ってくれた…、その事実は、理不尽な仕打ちを悲しんでいたエルを混乱させました。
しかし、エルはやがて心を決めたように頷くと、ビヨンドのそばにゆっくりと近づいていきました。

エル「立てますか?」

ビクリ、としてエルを見上げたビヨンドは、声をかけられたことが不思議でならないような、寂しい顔をしていました。エルはビヨンドが立てそうもないのを見て取ると、ため息をついてビヨンドのそばにしゃがみこみます。

エル「早く手当てしないと。私に掴まって下さい」
ビヨンド「…何を言ってる?逃げないのか?チャンスだろ?」
エル「怪我人を放っていけるほど私は薄情ではないつもりです。借りは返します…、一回は一回ですよ」
ビヨンド「…………何それ…」

エルが差し伸べた手を、ビヨンドは恐る恐る掴みました。誰かに手を差しべてもらったのは、初めてのことでした。

ビヨンド(…これって…もしかして…大切にされてる……のか…??)

暖かい暖炉のある居間でエルに手当てをしてもらいながら、ビヨンドはぼんやりとそんなことを思うのでした。
「痛いですか?」と聞くエルの優しい声が、いつまでもいつまでもビヨンドの胸に聞こえていました。

IMG_000239_1.jpg




つづく!

| 妄想文・SS | 23:03 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ワ~タ~リ~~~~~!!!!!(T□T)

はっ!!すみません、そゆストーリーじゃないですよね。つい・・・・。

ものすごい臨場感に ドキドキしてしまいました!!さっと 飛びのくビヨンド・・・・エルの気持ちを汲めず乱暴になってしまうビヨンド・・・エルが狼に襲われるのを見過ごしそうになって・・・・そして 飛び込んで助けるビヨンド・・・!!!ああああ ピッタリ!!

素敵です 夜崎さん・・・!!!!
(私 原作もめっちゃ好きなんですよ♪)

| Yukito | 2008/04/14 21:32 | URL | ≫ EDIT

>>Yukitoんちゃいへ
でも泣けるよね~~~~~~!!!!(≧△≦)
ワタリが痛む足を引きずって吹雪の中エルのことを探してるんだと思うと…ひどいことするぜ、この作者!!(私だ~)原作のワタリだったら、ありとあらゆる権力を駆使して世界総ざらいして探すでしょうねぇ…。素敵!!
臨場感…あああありがと~~~~う!!!二人が睨みあうシーンは書いてて楽しかったよ(笑)仲良くしててもいいけど、やっぱり「やるかやられるか」な緊迫感があるとより美味しいよね。(大事なことなので太字にしました)
書けば書くほどこのキャスティング以外考えられなくなるのは、私がすっかりBLの沼に嵌った証拠なんだろうな。そしてYukiぴょんも一緒に嵌ってるんだろうな。モガモガ~!底なし沼じゃあ~!でも沈んでいっても幸せ☆
続きまだでごめんね…。

ちょっと暴走したい今日この頃、春ですね。
(ランランララランランラ~ン♪)

| 夜崎 | 2008/04/16 00:27 | URL | ≫ EDIT

☆拍手のお返事です☆
>>ふゆさんへ
ふゆさん、ときめくポイントがグッド☆ですよッ!!あの子たち、なんてお約束な親密モードを繰り広げてるんでしょうねぇ(笑)←笑うなよ
それにしても、Bストは人間業じゃない暴れっぷりですねwww

| 夜崎 | 2008/04/16 00:35 | URL | ≫ EDIT















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